【完】素直になれよ。
▶第8章

「伝えます」...衿華side






廊下からギャーギャーと響く騒ぎ声とは一変、

私が今いるこの保健室の中は嫌ってほどに静か。



あれから、一週間。


今日はこの学校の文化祭。




あんなに可愛いポスター貼ったのに、保健室のイベントに来た人はお昼の今の時点で10人程度。



受付にただ座らせられている私は、ハァ...とため息をついた。




「ハァ...」


私とほぼ同時に、隣からため息の音が聞こえた。


私は隣でかったるそうに座っている人物を横目で見た。




「...なんだよ。」


「別に。」


「つーか、なんで委員長だからってほとんど受付のシフト入ってんだよ...ったく、こーゆうことは1年がやれよなー。」



とかなんとか文句を言っているのは織川。





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