【完】素直になれよ。






『...じゃあ準備できたら即行連絡しろ。』



「...わかった。」




プチッと電話を切って軽く朝ご飯を食べた後、私は学校に向かった。




「あれ...久留米さん?」



バスを降りると、後ろから不意に名前を呼ばれて振り返った。



「東堂...くん」



彼は私の横に並んで歩きだした。



「...なんで東堂くんが」


「あー...俺、今日部活だから。」


「そっか。」




私は彼の方を向いて喋っているのに、彼は前を向いたままでこちらを一度も見ようとしない。




「「......。」」



沈黙...。


そういえば、東堂渉にキス...されたんだ。




< 372 / 399 >

この作品をシェア

pagetop