【完】素直になれよ。
『...じゃあ準備できたら即行連絡しろ。』
「...わかった。」
プチッと電話を切って軽く朝ご飯を食べた後、私は学校に向かった。
「あれ...久留米さん?」
バスを降りると、後ろから不意に名前を呼ばれて振り返った。
「東堂...くん」
彼は私の横に並んで歩きだした。
「...なんで東堂くんが」
「あー...俺、今日部活だから。」
「そっか。」
私は彼の方を向いて喋っているのに、彼は前を向いたままでこちらを一度も見ようとしない。
「「......。」」
沈黙...。
そういえば、東堂渉にキス...されたんだ。