【完】素直になれよ。
えっ…。
後ろを振り向いて私は固まる。
低い声の主は、黒縁のメガネをかけた…やっぱりこの人!
「織川…くんですよね?」
完全に視線を向こう側の衿華に向けている彼に、問いかけてみた。
てゆーか、めちゃくちゃイケメン。
衿華が惚れるだけあるわ…。
「そーだけど…誰?」
「あ、私…衿華の親友の川上紗希っていいます!」
「親友…?へぇ…。」
え、なんでニヤつくの?
…私も私で、なんで敬語になっちゃってるんだろ。