【完】素直になれよ。
まーでも…
一年以上も変な目で見られて
勘違いされていたら
さすがに慣れる。
私は動揺することなく
着席の号令とともに席に着いた。
「今日は始業式だから…先に体育館に行ってもらうが、放課後に委員会の集まりがあるから……」
機嫌の悪い今の私には
担任の言葉なんて頭にはいっていなかった。
早く学校終わんないかなー……。
実は今日、
私がイチ押ししているブランドから
新しいデザインの洋服が発売される。
それを楽しみにして
黒革の長財布に
できるだけお金を詰め込んできたんだ。
行くのは...1人でだけど。
「んじゃ移動しろー。」
担任の声と同時に皆が立ち上がって
ゾロゾロと扉の方へと向かった。