【完】素直になれよ。
私は保健室のスピーカーの隣にある時計を見上げた。
6時10分…
まだ日は明るいけど
私たちが掃除を始めてから
結構な時間が経っていた。
それに…私が織川と一緒に掃除した時間は
きっと30分にも満たない。
ってことは……織川はずっと…
私が寝てる間ずっと、1人で…?
「ありえない…」
あんな最低なやつが
私のためになんて…。
大体、私の前では王子演じないって…
「織川、衿華ちゃんのこと心配してたよ。」
桜井先生はニコッといつもの笑顔を見せた。
「さ、そろそろ帰ってくるかな?」