【完】素直になれよ。





意地張ってそっちに身体預けてっからそーなんだよ…


ため息をつきながら
久留米をぐいっと自分の元に引き寄せて

コトンと肩の上に頭を乗せた。



クスッ。

その様子を見たのか
後ろからさっきのおばちゃんの笑い声。




……あー俺なにやってんだよ…。



俺の肩の上で静かに寝息をたてる久留米にそっと視線を向けた。




陰がかかるほどの長いまつげ。

薄いようで潤いを保った無防備なクチビル。

くっきりとした顔つき。




化粧はしているけど
そこまで厚くないのは男の俺でも見て分かる。


つーかこいつなんて薄い方だろ?



うちの学校じゃ、もっとケバいメイクしてるやつなんて両手に収まらないほど居るってのに…



なんで久留米だけ
あんな噂ながされんだよ…。




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