【完】素直になれよ。
「いらっしゃいませ。」
中に入ると
若くて整った顔立ちの好青年が出迎えてくれた。
年は私らと同じくらい…?
「何名様ですか?」
「二人!二人です!」
「ではこちらに。」
隣でニコニコ笑って
目の中をハートマークにさせている紗希。
紗希、面食いだもんなー…。
しかもあーゆータイプ好きそう。
そう思いながら
好青年の後ろ姿を見据える。
「注文がお決まりになりましたら、ブザーでお知らせください。」
「はいっ!」
紗希は栗色ストレートの髪の毛を揺らしながら元気よく頷いた。