【完】素直になれよ。




「大体、あんな不純な動機で副委員長選ぶことが間違ってんだよね…」


「なになに?どゆこと?」


目の前の料理を食べることも忘れて私たちは話に没頭した。



織川は表向きは王子だけど、裏はとんでもなく腹黒い男であることも

私を噂話通りの安い女だって勘違いしてたことも


紗希に全部話した。



「ほんっとに、最悪。」

「でもそんなにモテるんだから、裏表があっても多少はいいところあるんじゃないの?」


そんなことあるわけないじゃん…




そう言おうとした私の口は紡がれて

頭の中には
プール掃除でのことが浮かんでいた。


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