友よ
「明日は部屋探しに行きたいなぁ」

フォークにパスタを絡めながら亜美が言った。

「部屋?」

「ほら、いつまでもあっくんのお家に世話になる訳にも行かないでしょー?」

「あぁ…」

どうやらこっちに住むつもりらしい。家族とかは大丈夫なのだろうか?

「今更家には帰れないしねー」

「そうなんだ?」

昭人には、良く分からなかった。

「お父さんに、追い出されちゃってさー」

「え?」

そんな事いきなりカミングアウトされても困るしかない。

その後、特に暗い表情を見せる事もなく、亜美は成り行きを話した。

全部聞いてもやっぱり昭人には理解できなかった。
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