むかつくあいつ。
「あっ黒猫」
寮に向かって歩いていると黒猫が近寄ってきた。
「うわー。かわいいなぁー」
私は黒猫の頭を撫でた。
すると、喉をゴロゴロ鳴らし目を瞑って私に撫でられている。
「お前猫好きなのか?」
「めっちゃ好きー」
黒猫を抱き上げぎゅーっとした。
「怪我してるな」
司くんは黒猫を指さし言った。
「あ、ほんとだ」
右前足に切り傷ができてる。
「治してやらないとな」
「うんっ」
黒猫を抱きしめたまま私達はまた歩きだした。