≫ロックフェス
ありがとう
それから一週間が過ぎ、ロックフェス当日になった。
あれからアリサは練習をしたらしく、少し上達していた。
来夢の説教が、響いたのだろう。
莉夢が舞台の裾で深呼吸をしていると、アリサが優魔の方にかけていくのが見えた。
そして、優魔の手を引っ張って、舞台の裏に連れて行った。
どうしても知りたくて、莉夢はついていった。
何を話すのだろうと隠れながら見ていると、私…という声が聞こえた。
耳を澄ますと、しっかりと声が聞こえた。
しばしの沈黙の後、アリサの声が聞こえた。
「私ね、優魔のことが好き!ずっと前から…だから、付き合ってください!」
と言った。莉夢は混乱してしまった。だが、優魔の
「え?あ、いや、ゴメン…俺、他に好きな奴いるからさ。アリサの気持ちだけ受け取っておく よ。」
という言葉になぜか安心した。優魔がアリサにとられてしまうかもしれないという不安な気持ちから、解放された気がした。
《次は、チーム妖万斎のパフォーマンスです》
という放送が聞こえた。
マズい!!急いで舞台の裾の方へ行き、チームメイトで舞台に出た、
ロックフェス本番。何故か緊張はしなかった。
心の中にあるのは安心感と快感だけだった。
客席からは
「アレ、桃井か?超かわいいじゃん…」
という声がところどころから聞こえてくる。
気分がいい、生まれて初めての快感。
ロックフェス後は、マックで打ち上げをした。
打上げ中、いきなり来夢と綾と達也はトイレに立った。
残された莉夢と優魔とアリサは気まずい空気だったが、綾がアリサに飲み物を買ってきてくれと頼むと、先輩からの命令に逆らえる訳もなく、アリサもしぶしぶ席を立った。
莉夢と優魔と2人きりになると、いきなり優魔が
「なあ、莉夢。俺、お前のことが好きだ。」
と言った。莉夢の頭の中は混乱して、顔は真っ赤だ。だが、莉夢は自分の気持ちに気づいた。
そして、このために席を立ってくれた皆に感謝した。
(皆は、私が気づくずっと前から、私の気持ちに気づいてたんだね)
「私も…優魔君が好き…」
言ってしまった。すると、莉夢を抱き寄せて
「俺達、付き合おっか。」
と言った。莉夢は安心して体を預け、目を瞑って
「はい。」
小さい声で呟いた。
皆が戻ってくると、2人は急いで離れた。
そして、帰るときも、2人は一緒に帰った。
それから、登下校は2人。それに毎週デートするようになった。
ある日、デートでカラオケに行くことになった。
一通り歌い終わって、休憩すると、優魔は
「なあ、莉夢。好きだよ。」
と言われ、静かに唇を塞がれた。
もう優魔への好きは止められない。「好き」って言葉じゃ、伝えきれない。
一生優魔と一緒にいたい。離れたくない。
あれからアリサは練習をしたらしく、少し上達していた。
来夢の説教が、響いたのだろう。
莉夢が舞台の裾で深呼吸をしていると、アリサが優魔の方にかけていくのが見えた。
そして、優魔の手を引っ張って、舞台の裏に連れて行った。
どうしても知りたくて、莉夢はついていった。
何を話すのだろうと隠れながら見ていると、私…という声が聞こえた。
耳を澄ますと、しっかりと声が聞こえた。
しばしの沈黙の後、アリサの声が聞こえた。
「私ね、優魔のことが好き!ずっと前から…だから、付き合ってください!」
と言った。莉夢は混乱してしまった。だが、優魔の
「え?あ、いや、ゴメン…俺、他に好きな奴いるからさ。アリサの気持ちだけ受け取っておく よ。」
という言葉になぜか安心した。優魔がアリサにとられてしまうかもしれないという不安な気持ちから、解放された気がした。
《次は、チーム妖万斎のパフォーマンスです》
という放送が聞こえた。
マズい!!急いで舞台の裾の方へ行き、チームメイトで舞台に出た、
ロックフェス本番。何故か緊張はしなかった。
心の中にあるのは安心感と快感だけだった。
客席からは
「アレ、桃井か?超かわいいじゃん…」
という声がところどころから聞こえてくる。
気分がいい、生まれて初めての快感。
ロックフェス後は、マックで打ち上げをした。
打上げ中、いきなり来夢と綾と達也はトイレに立った。
残された莉夢と優魔とアリサは気まずい空気だったが、綾がアリサに飲み物を買ってきてくれと頼むと、先輩からの命令に逆らえる訳もなく、アリサもしぶしぶ席を立った。
莉夢と優魔と2人きりになると、いきなり優魔が
「なあ、莉夢。俺、お前のことが好きだ。」
と言った。莉夢の頭の中は混乱して、顔は真っ赤だ。だが、莉夢は自分の気持ちに気づいた。
そして、このために席を立ってくれた皆に感謝した。
(皆は、私が気づくずっと前から、私の気持ちに気づいてたんだね)
「私も…優魔君が好き…」
言ってしまった。すると、莉夢を抱き寄せて
「俺達、付き合おっか。」
と言った。莉夢は安心して体を預け、目を瞑って
「はい。」
小さい声で呟いた。
皆が戻ってくると、2人は急いで離れた。
そして、帰るときも、2人は一緒に帰った。
それから、登下校は2人。それに毎週デートするようになった。
ある日、デートでカラオケに行くことになった。
一通り歌い終わって、休憩すると、優魔は
「なあ、莉夢。好きだよ。」
と言われ、静かに唇を塞がれた。
もう優魔への好きは止められない。「好き」って言葉じゃ、伝えきれない。
一生優魔と一緒にいたい。離れたくない。