thermos flask
 
 私は黙ってうなずいて、わしゃわしゃと彼女の頭を撫でた。

 ちょっとやめてよと言いながら彼女が笑った。

 それを見て、私も笑った。



 さっきまで、オレンジ色だった空間はいつの間にか闇に包まれていて、私達の頭の上で一番星が頼りなさげに輝いていた。
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