ドメスティック・エマージェンシー

「ねえ、いつもどうやって調べてるの？どうしてあなたの双子がこのサイトにいるって分かったの？」

寂しさを紛らわすべく問いただす。
しかしもともと気になっていたのだ。

何の共通点があって、有馬や他の被害者を狙ったのか。
そしてどうしてこのサイトにいると知りながら、双子には会えないのか……疑問を上げればキリがないが良い機会なので聞いておくことにした。

だがゼロはため息を零した。
教えてくれる気はないのだろうか、不安になって見つめていると「そんな見んなや」と、私の顔に手をかざした。

「そんな見つめられたらドキドキしてまうやないか」

思わず笑みを浮かべてしまう。
そんな手には乗らない、はぐらかされない。

この男は逃げ癖があるのだ。