ドメスティック・エマージェンシー
「おねえちゃん、お花すきなんだねー!あいりね、ひまわりすきなのー。でもひまわりはまだまだだって……」

女の子、あいりと言うらしい。
あいりは嬉々として話し始め、最後には小さな頭を下げた。

私もこの位の年の頃は花に興味があったな。
どうしてか、途端に興味が無くなったんだ。

チラッと横のノースポールに目をやる。

何となく舞踏会などを連想させる。
周りの白い花びらがカーテンと言うなれば、真ん中でいくつもの黄色い雌しべと雄しべが踊っているかのよう。
華やかで、一方気品のある花。

……まだ、花が好きなのだろうか。

見ていると触りたくなり、私も舞踏会に混ざりたくなる。

興味が無くなったという概念、これはどこから来るのだろう。
首を傾げ、しばらく考えたがわからなかった。








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