ドメスティック・エマージェンシー
第八章
「江里子、動物園へ行こう」
ようやく私も気兼ねなくお出掛けが出来るようになって三日が過ぎた。
と、言っても偶然両親に会わないよう気を付けねばならないし、下校時刻には外へ出ないように心掛けている。
いつ、誰に見られ、何を知られるか。
今の私には一番恐いことだ。
それでも外に出られるというのは幾分気を楽にさせた。
日光が肌を温め、冷風が体を突き刺すのを気持ち良く感じる。
外へ簡単に出られた時には感じなかったことだ。
そして唐突に葵が提案した。
今日は日曜日で仕事が休みらしい。
こんな怠惰な日常を送っているからか、葵に日曜日だと言われるまで気付かなかった。
もう、あの家を出て行って何日経つのだろう。
ようやく私も気兼ねなくお出掛けが出来るようになって三日が過ぎた。
と、言っても偶然両親に会わないよう気を付けねばならないし、下校時刻には外へ出ないように心掛けている。
いつ、誰に見られ、何を知られるか。
今の私には一番恐いことだ。
それでも外に出られるというのは幾分気を楽にさせた。
日光が肌を温め、冷風が体を突き刺すのを気持ち良く感じる。
外へ簡単に出られた時には感じなかったことだ。
そして唐突に葵が提案した。
今日は日曜日で仕事が休みらしい。
こんな怠惰な日常を送っているからか、葵に日曜日だと言われるまで気付かなかった。
もう、あの家を出て行って何日経つのだろう。