フシダラナヒト【TABOO】
「小川さん、土曜にライブ観に来ません?」
「何の?」
社食のA定食を頬張りながら、向かいの席の黒木からの質問に質問で返した。
「俺のです。大学の友人とやってるバンドなんですけど、卒業以来初めてライブが決まって」
同じ部署の黒木は若手の営業の中でもそこそこ成績が良い。残業も持ち帰りも少なくない中でライブ用の練習時間を確保しているのは純粋にすごいと思う。
「学生の頃からやってるんだ。すごいね。どんな音楽?」
「ファンクです」
黒木は満面の笑みで爽やかに答えたけれど。
「ごめん、ジャンルとか全然分からない。ファンクってどんなの?」
「うーん、強いて言うなら、本能的な?」
何それ。
音楽なんてTVの音楽番組を見る程度なのにそんなんで分かる訳がない。具体的なアーティスト名とかで言ってよ。
私が解せない顔をしていたせいか、黒木は返事を待たずに続ける。
「何の?」
社食のA定食を頬張りながら、向かいの席の黒木からの質問に質問で返した。
「俺のです。大学の友人とやってるバンドなんですけど、卒業以来初めてライブが決まって」
同じ部署の黒木は若手の営業の中でもそこそこ成績が良い。残業も持ち帰りも少なくない中でライブ用の練習時間を確保しているのは純粋にすごいと思う。
「学生の頃からやってるんだ。すごいね。どんな音楽?」
「ファンクです」
黒木は満面の笑みで爽やかに答えたけれど。
「ごめん、ジャンルとか全然分からない。ファンクってどんなの?」
「うーん、強いて言うなら、本能的な?」
何それ。
音楽なんてTVの音楽番組を見る程度なのにそんなんで分かる訳がない。具体的なアーティスト名とかで言ってよ。
私が解せない顔をしていたせいか、黒木は返事を待たずに続ける。