黄金時間が過ぎるまで
第四話 〜鍵〜その1
−翌日の放課後− 「鍵?鍵かぁ…」
「うん」
「鍵、鍵ねぇ」
頬杖をつき、千歳さつきは向かい側の机の上に座っている、鳴海静時の顔を見た。
鳴海は色白・黒髪の、割と整った顔立ちだったが、不思議と印象がぼやけている…そのせいか、目立つ事はなかった。
やせぎみで身長のわりに、ひょろりと見える鳴海から、千歳は視線をすぐ左手にある扉に移すと言った。
「うーん…針がねとかは?」
鳴海は少し肩をすくめると、答えた。
「すみませんが、不器用なもので…」
「そこの窓は?」
扉の横…天井近くに作られた換気窓を、千歳は指差した。
「君なら…ギリギリ行けるかもね。でも、かなり高さあるけど?」
「そうね…」
放課後の校舎の一角…最上階の踊り場で、千歳と鳴海は話し込んでいた。
「で、鍵ってどこにあるの?」
千歳がたずねた。
「…たぶん職員室じゃないかな…」
「誰が管理しているんだろうねぇ」
「うん」
「鍵、鍵ねぇ」
頬杖をつき、千歳さつきは向かい側の机の上に座っている、鳴海静時の顔を見た。
鳴海は色白・黒髪の、割と整った顔立ちだったが、不思議と印象がぼやけている…そのせいか、目立つ事はなかった。
やせぎみで身長のわりに、ひょろりと見える鳴海から、千歳は視線をすぐ左手にある扉に移すと言った。
「うーん…針がねとかは?」
鳴海は少し肩をすくめると、答えた。
「すみませんが、不器用なもので…」
「そこの窓は?」
扉の横…天井近くに作られた換気窓を、千歳は指差した。
「君なら…ギリギリ行けるかもね。でも、かなり高さあるけど?」
「そうね…」
放課後の校舎の一角…最上階の踊り場で、千歳と鳴海は話し込んでいた。
「で、鍵ってどこにあるの?」
千歳がたずねた。
「…たぶん職員室じゃないかな…」
「誰が管理しているんだろうねぇ」