誘惑の屋上
「久しぶりに、屋上行って話すか」




なんて、周りに聞こえないように私を誘い出す先生。




高校時代、よく授業を屋上でサボっていた私を先生が見つけて二人で話していた。





屋上までの足取りが、今でで一番重いように感じた。



屋上は、相変わらず汚かった。





「元気にしてたか」




そう言いながら、柵にもたれる先生。




私もそっと、隣に並ぶ。




「元気だったよ」




しばらくの沈黙。



破ったのは、先生。




「まだ、亮太と付き合ってんだな」

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