私はしがない執事です
第一章
とあるお屋敷
「うわぁ……ここか……」
今回、私が配属されることになったお屋敷は山の上にある大きなお屋敷。
メイド歴五年。
数々のお屋敷を見てきた私だったが、中でも群を抜いて大きなお屋敷である。
山の上にあるため住み込みで働くことになった私。基本私は、住み込みよりも時間で区切られて駆り出される方を選んで仕えるのだが、今回住み込むだけで給料が2倍になると聞き飛びついた。
そしてこの山のお屋敷には一つの噂がある。
そのため仕えたメイドや執事は次々に辞めていくとか。
そんなの。
俄然燃えるじゃないか。
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