私はしがない執事です
「あの両親のことだ。後一週間と言われたら、最悪三日前には全て片付けておかねばなりません」
まぁ、それでお誕生日デートもバレたらしいしね。
「でも…どうしてそこまで徹底的に掃除をするんですか?
もしかして旦那様は潔癖症とかですか?」
それなら辻褄が合う。
だけど新城さんはいいえと首を振り、笑う。
また、いつものあの笑み。
「……旦那様はむしろいい加減な方です」
「じゃあ、どうして…」
私が全てを言い終わる内に新城さんが続きを述べる。
「家事を完璧にこなし、執事として完璧であるためです」