私はしがない執事です
「あ、そうだ。妾の自己紹介まだじゃったな。」
目尻の涙を拭いながら、彼女は話した。
うん、マイペースでわんぱくな方だ。
「妾の名前は黒崎雅。年は19で趣味は露出。宜しくな」
ダメだ。
どういう教育してるんだろう。
「私は深海瑠璃と申します」
私がそう言うとお嬢様は心底嫌そうな顔をして耳をほじり始めた。あるまじき行為である。
「えーい、堅苦しい。そう言うのは嫌いじゃ。
敬語は無しにしろ。私のことは雅と呼べ。それが出来ぬなら今すぐ辞めろ」
……こういうことか。