私はしがない執事です


車で山を下り、一番近くにあったデパートで新城さんと私はお嬢様を車で待たせて彼女の靴を買った。


お屋敷に車は全部で三台。
一つはリムジン。
もう一つは、ベンツ。
最後は新城さんのそこそこ乗用車。…あるらしい。新城さんから聞いた。

私を迎えに来てくれたのも新城さんの車だ。
旦那様達が乗らない限り残りの二台は使ってはいけないそうだ。
だから今日も新城さんの車である。




「よし、コレで歩けるぞ!どこへ行く!?どこへ行くのだ!?」




興奮の冷めぬお嬢様は家から始終この調子だ。




「瑠璃さん、やはりここはあそこですよね?」




あそこ?


遊園地?水族館?動物園?


……いやいや、このさも当然という口振りからしてもっとメジャーな所だろう。だけど、今挙げた意外でメジャーなレジャー施設ってどこだろう?


分からないという顔を新城さんに向けると仕方ないなぁという顔をされ、言われた。
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