私はしがない執事です


「あー…アイスを零してしまいました。運悪くぬいぐるみに落としてしまったので返品出来ないみたいですね。ごめんなさい」




私の左手に抱えているぬいぐるみを見ると、角の部分に見事アイスクリームのコーンが逆さ向きに刺さっていた。
白いバニラのそれはトロリと溶けてそれは私の腕にツーとかかる。




「やはり一人でアイスを三つ持ってくるのはまずかったみたいですね。右手も本調子でないみたいですし」




その様子に私は可笑しくなって、先程とは嘘みたいに笑ってしまった。
雅ちゃんも頬が緩み、新城の阿呆!といつもの調子でどやしていた。




結局私達はトイレでぬいぐるみを洗い、少しバニラの香りがするぬいぐるみを屋敷まで持って帰ったのだった。



そうそう、余談だけれど雅ちゃんはバニラアイスを食べる時、新城さんが雅ちゃんのために持参していたコショウを振りかけ食べていた。
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