私はしがない執事です


お屋敷に入ると、まずは大理石の床。
そして旦那様であろう方のバカデカい自画像が壁に掛かっていた。


めちゃくちゃスマイリーだ。




「あちらが旦那様です」




壁、または絵を指してご丁寧に紹介してくれる執事さん。


やっぱりね。ですよね。


なら…




「あちらの…」


「奥様です」




窓一つを隔てて飾られている絵を指して言う。




……ラブラブなんだな。


だって額縁ハートですから。唖然ですよ、私。
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