私はしがない執事です
するとドタバタと足音が響いてきた。
「あ、来ますよ」
そう、彼が言った途端左手奥の扉が開いた。
「おい!着いたのなら、無駄話をせずに妾にそのメイドを紹介せんか!!」
少しご立腹のお嬢様なご様子。
なんか物凄いキャラが出てきた気がするんですけど。気のせいですか。そうですか。
「おや、そう言えば自己紹介まだでしたね。
私の名前は新城(シンジョウ)泉。泉とお呼び下さい」
……お嬢様完全に無視ですか?
彼はお嬢様を見向きもせずに私に自己紹介をし始めた。