私はしがない執事です
「それは残念です。私も一緒に行きたかったのに…」
別に新城さんがそこまで気遣う必要はない、と思い気づけばこんな事を口にしていた。
どうせ正直にここに居て下さいと言っても彼の事だ。あの何を考えているのか分からない笑顔であしらわれるに決まってる。
「おや?何か買いたい品が?ついでに買ってきましょうか?」
くそぅ。やはり上手だな、この鉄仮面執事。
よし、こうなったら…意地でもここで団欒させてやる。
「実は…新城さんには少しお願いし難いものでして…」
「ほぅ、興味深い。是非」
……そうだ。この人、こういう人だった。
「女の子の日のたもの用具です」
「急いで私が馳せ参じましょう!!」
―――…終わってる、このド変態。