Loveless
アパートに着くと、私の部屋が二階なので男の腕を支えて階段を上がった。


タクシーの運転手も心配してくれて手伝ってくれた。


都会の小さな優しさが嬉しかった。


私は部屋に上がると男をソファーに座らせた。


それから冷蔵庫から氷を取り出し、ビニール袋に入れて男の顔に当てた。


そのまましばらくしてから消毒液に浸した脱脂綿を傷口に当てた。


「痛ッ!」


「ちょっとしみるけど我慢してね」
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