余命1年の姫
「夢…。」
「夢?」
未来ちゃんは、キョトンとした表情で
聞いてきた。
「そぉ夢。男がいてその男があたしの
写真を『お前だけは許さない』って
言って、あたしの顔に刺すの。
そのあたしの顔は、ちっちゃい時から
今のあたしの顔だった。」
喋り終えたら出てきた涙を未来ちゃんは
拭いてくれた。
「その人に覚えはないの?
例えば記憶が勝手にイメージで
想像してたり……無い?」
な…い。
あのおじさん見たこと無い。