ありがとう。言えるかな
第十二章  手紙
『来年は成人式だ』

別に何が変わるかと考えると…実際何もない。

二十歳になったらタバコを吸えるお酒が飲める、っと言ってもそんな事はとっくに始まっている

俺は人込みが嫌だから

『行かないよ成人式なんか、怠いだけだし』

そう周りに言っていた。

キヨと去年あーなってからだいたい半年くらい経っていた。

変わらず気になる子がいても最終的にキヨと比べてしまい、傷つけるだけ傷つけて

『やっぱ無理彼女いらない』

頭の中の幸せを追っていた、感じる幸せがあるのを知らなかったから。

俺はキヨの事を周囲の友達にも相談していたので、携帯のメモリーに登録してある友達はみんな知っていた。

『隆、そろそろキヨの事あきらめて誰かと付き合えよ』

『だって好きでもねー女と付き合ってもつまんねーじゃん』

『いやだからさ、とりあえず誰でもいいから少し気になったら付き合ってみろって』

俺はそれが好きじゃなかった、大好きな奴と付き合いたいしキスもしたいし、抱き合いたい

だからとりあえず誰かと付き合うとかはできなかったのだ。

そしてみんなに

『やばいよまじキヨ好きだよ、あいてーよ』
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