ありがとう。言えるかな
ため息が出た

『何やってんだよ俺は』

頭を抱えたまま動けなかった

そして俺はポケットから前日書いた手紙を取り出した。

それをキヨの家のポストにいれてゆっくり何度も振り向きながら重い足取りで車に戻って行った…

『悪いダイ待たせたね』

『まぁゆっくり地元に帰ろうぜ』

それから俺は無言になってしまった。

ダイも察して得にしゃべらずに二人は地元へとむかった。

『ダイ、会えなかったよキヨに』

『しょーがねーだろ』

『でも手紙書いてきてたから、ポストに入れてきたよ』

『そうなの?』

『あー』

《もう一度あの頃のように仲良くなりたい、付き合うとかは今は求めてないよ、ただ連絡をとりたいんだ。一週間後に返事聞くね》

そんな感じの手紙の内容だった。

俺は寝れない食えないの一週間を過ごした

そして返事を聞くためにキヨに電話をかけようと携帯を手にとったが、またすぐかけられなかった。

『あーもうどうにでもなっちまえ』

簡単に言えばやけくそになったしまった

何回かコールしたらキヨが出た

『隆だけど、手紙読んだ?』

『う・うん』

『返事を聞かせて』

『うん……』
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