ありがとう。言えるかな
落ち着きながらただ訳を知りたいだけで聞いた

『まためんどくさいって言われるのが嫌だったらしいよ』

『は?』

『キヨが子供をおろした後連絡とってさりげなく聞いちゃった』

『そうなんだ…何も考えないで言った言葉がそんなに消えないでいたんだ』

やっとあの時のあの言葉がどれだけキヨを傷つけたかわかったのだ。

その事がキヨはずっとひっかっているらしい

バイトをやめた時も同じようだった。

何もかも中途半端でいざって時に男になれない俺はそんな事もわからないで、キヨの事をひどい言い方ばっかしてしまっていた。

そして口だけの俺はまた同じ事でキヨの事を自らで遠ざけたのだ。

暑い夏が終わり秋になった頃の事

俺は適当な感じで暇つぶし感覚でバイトの面接を受けていた

そして一つのカラオケ屋を受けたのだ。

すると面接した結果、俺はやっと受かったのだ

すぐみんなに報告をした

『おめでとう。やっと受かったか』

誰もが同じ事を言ってきたのだ。

それもそうだろう、ずっとプー太郎をしてきたのだから

俺も嬉しかった、やっとなんか変われるかもと思えたから。

一週間後からバイトが始まる。
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