ありがとう。言えるかな
少し早く着くように家を出たので、キヨが来るまでに高鳴る胸の鼓動を落ち着かせていた。

今さら期待する事はないのだが、二人で会う事実が今そこにある事が信じられなかった…

『着いたけど何処?』

キヨからの連絡にメールではなく俺は電話をかけた

『もしもし?』

『今ついたけど何処にいけばいい?』

『俺がそっち行くから待ってて』

そう言って電話を切った

車でキヨが待っている場所へと向かった。一秒一秒キヨに近づく、ゆっくり走らせキヨを探した

『キヨー!』

発見した俺は車の窓から声をかけた

それに気付いたキヨが一歩づつ近づいてくる。

『ごめん、ありがとね』

『あーいいよ、おつかれさん、じゃあ行くよん』

車を出した。

『隆バイトやってんの?』

『やってるよ』

『またやめんじゃないの?』

キヨは少し俺を馬鹿にした感じに言ってきた

『いや今は辞める気ないからねー』

『そうなんだ』

そこから俺達は話をしたり沈黙になったりと、まだぎこちない感じの二人

そしてキヨの家に着き

『バイバイ』

別れを告げた

二人は名残惜しい感じだった。

そして俺は車を走らせた

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