ありがとう。言えるかな
『お待たせ』

『じゃあ行くかと言いたいが、まだ早いから一回俺の家行って時間を潰そう』

『いいよー』

『アユカちゃんその服かわいいね』

『そう?ありがとう』

そして家についた

二人初めての空間……いつもみたいな冗談すら言えないでいた。

時間は22時くらいになったので

『そろそろ海行こうか?』

『うん行こう』

俺達は車に乗り込み出発した

『楽しみだねー』

『そうだね、夜の海はちょーきれだからね!』

二時間くらいだろうかしゃべりながら走らせていたら、波の音が聞こえてきた

『海だよアユカちゃん』

『暗くてよく見えないけど、波の音が聞こえるー』

『よっしゃ早く駐車するね』

走ってると近くに駐車場があったのでそこに車を止めた

そこらフロントガラスをのぞくと目の前に広い海が広がるのだ

『行こう』

『うん!でもくらいね』

『恐いの?』

少しからかいながら言った

『ちょっとね』

そう言ったアユカの少し前を歩きながら俺はそっと手をのばした

アユカは俺の手を黙って握ってくれた。

『大丈夫だよ』

『うんありがとう』

一歩づつ砂浜を歩いて海へと近づいていく
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