ありがとう。言えるかな
兄は帰って来た瞬間に異変に気付き俺らとゴー君のいる場所にはこないで

『母さんゴー君死んじゃったの?』

静かに泣いてる母さんに聞いた

『うんあなた達が学校行くのを見届けた後にいきなりバタンって倒れたのすぐ病院に連れてったら、歳もあるけど病気だったんだって母さんそれに気付けなかったの早くに気付いていたら病院に連れて行けたのに、母さんが悪いのごめんねゴー君ごめんねみんな』

喋っていたら段々声が小さくなっていた

『母さんは悪くないよ』

その言葉を残した兄は普段一人で寝ている二階にある部屋に行き一人涙を流していた。

俺と姉はその後もずっとゴー君のそばから離れないで涙を流し続けていた

ご飯の時間になって父さんが帰宅してきた、母さんから事情を聞いた父さんは

『ゴー君は幸せだったよ、この家族に育てられて本当によかったよ…ありがとう』

ゴー君の気持ちを代弁したかのように一粒も涙を零さずにみんなに言った

『ゴー君…うちに来てくれてありがとう』

母さんが続いた

『ありがとうゴー君』

俺ら兄弟もそしてお婆ちゃんも続いた。

ありがとう…

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