ありがとう。言えるかな
それでもそばに行けばしっぽを振って喜んでくれていたそしていつも家族を笑顔にしてくれた。

二日か三日後くらいに埋葬してくださった業者の方が遺骨を持ってきてくれた

『ありがとうございました』

母さんが受け取った

そしてそれを棚の上に置きその前に一番いい写真を選んで飾った。

『ただいま』
家に帰っていつものように庭に出たけどゴー君の姿が見えない

現実をまだ受けとめる事ができてないのだ

『隆こっちおいで』

家の中に入り居間の方に行くと母さんがゴー君の骨と写真を飾った仏壇みたいのがあった。

『お線香あげて』

一本俺に手渡しながら母さんが言った

お線香をあげる意味なんかわからない俺は隣で母さんがお線香をあげている姿を見て真似をしながら手を合わせたりした。

『この写真ママが選んだの?すごいかわいいねゴー君』

『そうでしょ、笑ってるように見えるんだ母さんには』

写真をじっと見つめたまま言った

そして軽く笑いながら俺の頭を撫でながら

『ゴー君の事好き?』

『好きだよ僕ゴー君大好きだよ』

俺も笑いながら言った

姉が帰ってきて同じようにお線香をあげた
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