ありがとう。言えるかな
第五章  父さん
ずっとサッカーをやっていて毎日がサッカーだった

家に帰れば母さんと父さんに今日何やったとか報告をしていた

ある金曜の少年団に行った時の事

『大会の日程が決まったよ』

コーチの一人がなんとも言えない嬉しい事を言ったのだ

『いつ?いつなんですか』

俺はたまらず聞いた

『三ヶ月後だよ』

今は夏だから大体秋くらいだ

『おいみんな聞いた?まじがんばろうぜ』

もう少年団の仲間全員とは仲良くなっていた

実際勝てる負けるではなかった素人もいるからだ

ただ俺は試合がしたかったのだ父さんに見せたい一身で

早速家に帰りいつも通り親に報告をした

『本当か隆父さん楽しみだよ、仕事休んでも絶対に行くぞ』

心底楽しみなようだ

その気持ちが伝わって毎週の少年団を試合に向けて練習をがんばっていた

そんな矢先に父さんが風邪をこじらせたのか病院に行ったのだ

『父さん風邪でもひいたの?』

『うんたぶんそうだと思うよ』

母さんが軽い感じで言った別に気にしてなかったのだ

なぜだか分からないが数日後父さんは入院する事になったのだ

『まぁ気にしないでな最近忙しかったからちょっと疲れが溜ったのかな』
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