ありがとう。言えるかな
『ただいま』

俺息を切らしながら家についた

『おかえりどうしたのそんなに急いで』

『だって今日父さんに会いに行くから走って帰ってきた』

『そっかちょっと待っててね母さんも支度始めるから、あっ後お婆ーちゃんも一緒に行くからね』

『うんわかった早くしてね』

とりあえず俺は落ち着いて母さんが支度を終わるのを待っていた

『隆帰って来たのかい?今日はお婆ーちゃんも行くからね』

『うん知ってるよ母さんまだかね』

30分くらい経ったのか

『ごめん今終わったから行こうか』

戸締まりをして予め呼んであったタクシーに乗り病院に向った

母さんとお婆ーちゃんはタクシーの中では静かで何かを考えているようだった…

あの頃の俺にはまったくそんな事わかっていなかったが

そうしてやっと病院に到着

すると俺は急いで父さんの寝ている病室に向った

『父さん来たよ』

俺がうれしそうな声で呼ぶと

『おー隆か良く来たな』

笑いながら言ってくれた

俺はふと気付いた…

『あれ?父さん痩せた?ちゃんとご飯食べてるの?』

『食べてるよ病食は栄養考えられてるから野菜が沢山あるんだよ』

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