ありがとう。言えるかな
『ごめんな』

『約束は守ってよ約束破るなんて最低だよ、もういいよ父さんなんて大嫌いだよ』

『ごめんな…ほら隆ご飯だぞ、病食食べてみるか?』

父さんは気分を替えて話を変えたのだ

『うん…』

俺はもう父さんに約束を破られ気分は最悪だった

そこに母さんが帰ってきた

二人の雰囲気を見て察したのか

『隆ほら梅干しだよ…試合の事は残念だけどお父さんの分も母さん一生懸命応援するから』

『うん』

俺の気分はまだ最悪なままだった

そして時間になり父さんとバイバイして帰っていった

それから俺はなんか理由をつけお見舞いに行かなくなっていた

そして一ヵ月が過ぎ大会前日になった

『明日は大会だな隆がんばれよ』

兄が応援してくれた

兄と姉は最近も父さんのお見舞いに行っていたから話は聞いているみたいだ

『父さんがこれないのは仕方ないよ、絶対病院から応援してるから頑張りなよ』

姉も応援してくれた

『とにかく勝つ』

俺はその言葉だけで、ご飯を食べお風呂に入り寝た

『隆すごいショック受けてるな』

『仕方ないよね、明日は後悔しないようにがんばってほしいね』

兄と姉が俺を気遣った
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