ありがとう。言えるかな
『しらねーよ』

俺はその言葉を残し、二階にある自分の部屋に行った。

座って一人でいると母さんの涙がすごい胸に突き刺さった……

たしかに父さんがいる頃は俺のサッカーの試合を見せたいから、夢をもってがむしゃらだった。

だけど今は俺のいる世界に父さんはいない…そんな現実からか忘れていた

父さんの写真を一人手にとり

『父さんごめん…正直プロになるのは厳しいと思うよ。でも俺やり続ける、絶対やめない一生続ける。だってやっぱサッカー大好きだから』

落ち着いた俺は下に行った、母さんは黙ってテレビを見ている

その背中に一言

『ごめんね』

そう呟いて俺はその時思った、父さんが死んでから一人で俺らを育ててくれていた、俺はそんな母さんに涙を流させてしまった

明日からまた部活頑張れか、と思い部活を続ける事にした。

翌日友達に

『俺やっぱやるよ部活』

『知ってた』

『は?なんだよそれ?』

『隆がサッカーやめる訳ねーじゃん』

なんか馬鹿にされたみたいだ

『まあがんばってな』

そうして俺の夏休みは結局部活で始まり終わる事になった

母さんの涙を見た時から何度心配かけたか、迷惑かけたのか。
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