ありがとう。言えるかな
『もしもしどうしたの?』

電話から漏れてくる声…懐かしキヨの声だ……

『なあキヨ今日暇だろ?花火大会行こうぜ』

『は?いきなり?まあ暇だからいいけど』

『隆もいるから』

『…』

キヨが黙ったのが俺にはわかった

『気まずくない?』

『大丈夫隆今気になる奴いるらしいから別に友達感覚でさ』

『わかった…じゃあ迎えにきてー』

『あいよーまた連絡する』

『キヨ来るって』

ダイが楽しそうに言ってきた

俺は嬉しさを隠すようにめんどくさそうな態度で

『なんだよあの女迎えにこいって偉そうに』

文句を言いつつすぐ車に乗り込んだ

『やばいな久しぶりだわ、あいつあの彼氏と別れたんだろ?今彼氏いるのかな?』

『前連絡とった時は彼氏はいないって』

『ふーん』

もう俺は隠すのができないほど今にも大喜びしたいくらい気分があがってきた

でも正直恐さはあった、あの時みたいにしゃべれるのか不安だったのだ。

『隆まだ好きなんだろ?また今日から連絡とれば?』

『いや無理だろ…俺はともかくあいつがやだって言うでしょ』

『そうかなー』

ダイは何か知ってそうな言い方をしてきたのだ
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