天使の囁き·悪魔の囁き

「もう俺はおまえの上司じゃないから、やっと言える……好きだ、って」



えっ?



「おまえに愛想笑いしかさせられない男なんかに、安心しておまえの事を任せられるか! そんなヤツとは別れて、これからは俺の傍に居ろ……なっ?」



そう言うと、課長は私の返事も訊かず、唇を重ねた。



その瞬間。

ポロッと涙が零れた。

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