フェイク
「理緒さんの事は好きなんです。

それに、理緒さんがいつもしてるような格好を、一切するなというつもりも無いんです。

でも……」


翼さんは声を詰まらせた。



例えば、今

「いつも通り60年代な格好をして、服の中に隠れるようにネックレスを着けたらどうでしょう」

なんて提案したら、翼さんをがっかりさせてしまうであろう事は

いくら空気の読めない私にも容易に想像がつく。
< 146 / 200 >

この作品をシェア

pagetop