フェイク
和樹さんは溜め息をついて腕を組み、二の句を探しあぐねるようにしてテーブルに目を伏せた。



まるで私が和樹さんを困らせてるみたいだ……と言うか、実際に困らせてるんだろう。



私は窓の外に目を移す。


溢れるような日射しの下を

ショッピングだろうか、デートだろうか、それとも散歩だろうか

沢山の人が行き交う様子を、見るともなく見る。
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