remember
言葉がこぼれた。
「センパイ、好きでした」
「俺は今でも好きだ」
「でも、それは……」
あの頃は告白も出来ずに可愛い後輩のフリをしてそばにいることしか出来なかった。でも、今の私は『コドモ』じゃないよ、センパイ?
「お互い様だ。俺だって今じゃ農家のおっさんだぞ?」
ううん、それでもやっぱりセンパイはかっこいい。あの頃は知りもしなかった私の中の獣が疼く。
「なあ、浮気、してみない? 本気になったなら責任はとるからさ」
柔らかくつかまれているだけなのに、手首を捉えたセンパイの手を振りほどけない。
これから何が起こるか、『オトナ』だから……解っているのに……
「センパイ、好きでした」
「俺は今でも好きだ」
「でも、それは……」
あの頃は告白も出来ずに可愛い後輩のフリをしてそばにいることしか出来なかった。でも、今の私は『コドモ』じゃないよ、センパイ?
「お互い様だ。俺だって今じゃ農家のおっさんだぞ?」
ううん、それでもやっぱりセンパイはかっこいい。あの頃は知りもしなかった私の中の獣が疼く。
「なあ、浮気、してみない? 本気になったなら責任はとるからさ」
柔らかくつかまれているだけなのに、手首を捉えたセンパイの手を振りほどけない。
これから何が起こるか、『オトナ』だから……解っているのに……