最高の偽装lovers
「初めまして、岡田穂波です。

いつも父がお世話になってます」


私の言葉に、合田は優しく微笑んだ。


「とりあえず、社長室にご案内いたします」

「あ、お願いします」

・・・

そして連れて行かれた社長室。

・・・

思った以上の規模の大きい会社。

社長室も、広くて落ち着いた感じの、

いい部屋だった。

・・・

「社長、お嬢様を連れてまいりました」

「ああ、ありがとう。

穂波、そこに掛けないさい」


「・・・はい」

私は指定された場所に座った。

・・・

合田は出ていき、

父と二人きり。

すると、父はいつものように、

優しい顔に変わっていた。

「突然の跡継ぎ宣言には驚いた」

「・・・ごめんなさい」

「いや、私としては実の子に

会社を継がせたかったから、嬉しいよ。

穂波は女の子だから、諦めていたんだが」
< 138 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop