最高の偽装lovers

穂波side

足早に家の中に入ると、

お母さんが私を出迎えた。

・・・

「お帰りなさい、どうしたの穂波?

顔が真っ赤よ?熱でもあるの?」

そう言って私のおでこに手を当てた。

・・・

私は慌ててそれを払いのける。

「熱なんてないわ。

それより・・・

何でオーナーの言った事、

鵜呑みにしちゃうのお母さん?」

・・・

私の言葉に一瞬考えたお母さんは、

思い出したように、微笑んだ。

・・・

「オーナーって素敵な方よね~。

お料理も教えてくださるし、

優しいし、このまま付き合っちゃえば

ママも言うことないのにな~」


「お母さん?!」


「もう、そんなに怒らないの。

綺麗な顔が台無しよ?

これからも、手取り足取り、

教えていただきなさい」

「・・・」
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