最高の偽装lovers
9.浩輔は・・・
・・・

パーティーが終わり、

私は肩を落として、会場の外に出た。

・・・

「…穂波」

俯いていた私の耳に、

そんな声が聞こえた。

・・・

私は涙目で、

声の主を見つめた。

「…浩輔」

・・・

浩輔は、優しい笑みを浮かべ、

私に近寄るなり、

力いっぱい抱きしめた。

・・・

「結婚の話し、穂波は知ってたのか?」

「・・・知らない」


「穂波は、高木凌也と結婚したいか?」

「したいわけない!」

そう言った私は、

大粒の涙を流した。

・・・

「…大丈夫だ。

あんな奴と結婚なんてさせない。

オレが何とかする」

「・・・なんとかって?」
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