最高の偽装lovers
・・・

帰りの車の中、

後部座席に座る私と浩輔。

・・・

色んな不安が、顔に出ていたのか、

浩輔は私の肩を抱き寄せた。

・・・

「穂波は何も心配するな。

すべてオレに任せてくれれば、

事はすべてうまくいく」


「…本当に?」


「…ああ。

これでも財閥の一人息子だ。

顔は広いし、信頼関係も築いてきた。

ちょっとやそっとで、

財閥はつぶれないし、OKADAも、

一時的に悪化するかもしれないが、

ちゃんと軌道に戻すから」


そう言った浩輔は、

私を強く、安心させるように、抱きしめた。

…大丈夫。

OKADAだって、代々続いてきた会社。

信用も顔も、十分あるはず。

私もできる事は、やっていこう。

そう心に決めた。
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