最高の偽装lovers

「どうなんですか？」


「事実ですよ」


・・・


「…なぜ、今頃になって、

穂波の前に現れたんですか？」



「必ず迎えに行くと、

約束していたからです」


「・・・」


「名前も年齢もわからない貴方を、

穂波が待っていたと思いますか？」


オレは真剣な顔で、男を見つめた。

・・・

すると男は微笑み、

優しい口調で話しはじめた。

・・・

「オレは穂波の事はすべて知ってます。

あえて穂波に自分の名前を告げなかったのは、

賭け・・・です。

何もわからない男の言ってる事を、

本当に待っていてくれるのか？

もし、待っていてくれたら、

その時は、俺自身のすべてをかけて、

彼女一人を愛し、守り抜こうと

心に決めていました」