最高の偽装lovers
…そう思うと、

寂しくて…

・・・

今日は、料理のレッスンを断った。

「どうした?」

私の顔をのぞきこみながら、

尋ねる浩輔。

・・・

「・・・なんでもありません。

それじゃあ・・・」

私は今にも泣きだしちゃいそうで、

ろくに浩輔とも目を合わせることなく、

レストランを後にした。

・・・

駅までの道をトボトボと歩いていくと、


「穂波さんじゃありません?」

私を呼び止める声がした。

・・・

私は振り返って、苦笑い…

・・・

呼び止めたのは他でもない、

浩輔の母・・・。

私は仕方なく、笑顔で会釈をした。

・・・

近寄ってきたお母さんは、

「これから何か用事でもあるかしら?」

と、問いかけてきた。
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